説得と納得の違い | 営業で成果を出すコツ

説得と納得は違う

営業

説得とは:理解をしてほしい対象がいかに合理的かを論理的に説明すること

納得とは:その対象の正当性について、心の中で整理がつくこと

説得をしたところで相手は1ミリも動いてくれない。

でも納得をした相手は、自ら進んで動いてくれる。

まるで「北風と太陽」のような話です。

この記事をご覧の方は、どれほど上手に喋っても、

売りたい自社の製品が売れない、そんな経験がおありなのかもしれません。

今回はこの説得と納得の差異についてお話をしていきます。

説得と納得

ソファー

我が家には、某家具屋で3万円で購入した、2人掛けの合皮のソファーがありました。

安価に購入できた割には座り心地もよく、7、8年活躍してくれたので、

さすが「お値段以上」と思いながら、大満足をしていました。笑

しかし子供が生まれ、そのソファーの上でゴロゴロしたりするもので、

さすがの長年選手にもヒビが入ってしまい、しかたなく新調する羽目に。

そのため、新たなソファーをGETすべく、5万円を握りしめて某大手家具屋へ出かけた時の一幕です。

説得に引いてしまった

転ぶ人

ソファーのコーナーへまっしぐらしてあれこれ物色していると、

「あれ・・・高い・・・」

ほとんどのソファーが20万円近くの値段でした。

子供も生まれたので、3人がけのソファーがいいかなと思っていましたが、

ここまで相場感に開きが出てしまうとちょっと引いてしまいます。

「これは、某大手家具屋価格なのか・・・?」と戸惑っていると、

1人の店員さん(40代くらいの男性店員さん)が近寄ってきてくれました。

「お客様、ソファーをお探しですか?」

「はい」

「当店のソファーは全て素材にナントカカントカを使用しております。丈夫なので10年は持ちますよ。保証もついているので、保証期間内に破れたりしたら、無料で修理します。どうですか?」

「はい、それは素晴らしいですね。」

「ありがとうございます。お部屋はどんな色ですか?落ち着いたお部屋に置くならこのタイプ、ちょっと明るい色が多いお部屋ならこんなタイプがいいんじゃないでしょうか?」

「あああああ・・・結構です!」

怖くなって逃げてしまいました。

商品知識が豊富な店員さん。

ソファーを探している私に、ソファーの話をしてくれた優しい店員さんであるにも関わらず、

怖くなって逃げてしまいました。

お金がなかったから逃げたのでしょうか?

確かにお金は持っていませんでしたが(笑)

それだけではないような気がしました。

悩む人

納得の魔法

ソファーを買おうと思ったら思いの外値段が高く、

大手家具屋でトラウマを植え付けられてしまったので(失礼)

数週間はソファーを買うことを一旦諦め生活していました。

ある時、子供の服を買いに某大型ショッピングセンターへ行きました。

用事をさっと済ませると、そのショッピングセンターの3階が家具を扱ったフロアになっていることを発見。

「そういえばソファー欲しかったなぁ。ちょっと見ていこうかな。」

そう思って、何気なく3階へ。

ソファーのコーナーへ行くと、やはり高い。

「3人がけのソファーってこんなもんなのか。。」そう思っていると、

1人の店員さん(20代後半の男性店員さん)が近寄ってきました。

「お客様、ソファーをお探しですか?」

「はい・・・(キタ、、)」身構えている私に、

「今はソファーをお使いですか?」 という拍子抜けする質問から会話が始まりました。

「は・・・ はい、使ってますけど。」

「どんなソファーなんですか?」

「あ~ 真っ黒で、合皮のソファーです。」

「カッコいいですね。どうして新しいものをお求めになってらっしゃるんですか?」

「えーと、、 子供が生まれて、、その上でゴロゴロしたりするんで破れちゃって」

「なるほど、破れちゃったんですね。」

「そうなんですよ。だから新しいのを、と思っていて。」

「なるほどなるほど~ そうするとやっぱり丈夫なソファーがいいですか?」

「あ~ そうですね。もうちょっと大きくなったらソファーの上でピョンピョンするでしょうから。」

「そうですよね。これからやんちゃな年頃、ということでしたら、そうですよね。お子様が使われる前提でしたら~ やっぱり革より布のソファーが良さそうですね」

「そうなんですか?なんとなく革がカッコいいかな、と思っていました。」

ひらめく人

「革は確かにカッコいいんですが、お子様がオレンジジュースをこぼしたりしたら終了ですよ(笑)」

「あ、、、全然考えていませんでした(笑)」

「なのでお子様がいらっしゃる方は、布のソファーにされますね。万一ジュースをこぼされても、すぐに拭けばどうにかなりますし、シミになってもクリーニングに出せばいいですし、最悪、表面だけ取り替えちゃうこともできますから。」

「そんなこともできるんですね。じゃあ布のソファーがいいですね。」

「はい。あの、失礼ですが、当店のソファー何かございました?私が話しかける前に、何かお考えになっていらっしゃったので」

「いや、正直5万円くらいだと思っていたんですけど、3人がけのソファーってこんなにするものかなって」

「ソファーはピンキリですからね。確かに5万円くらいでも買えなくはないです。当店にもございます。でも耐久性、という点では明らかに差が出ますよ。」

「そうなんですか・・・ じゃあ最低でも20万くらいを覚悟した方がいいんですかね?」

「そうですね。でも数年で買い換える前提で購入される方もいらっしゃいますし、そこはお客様にお任せします。」

「いや、面倒なので、ちゃんとしたのにします」

・・・・・

・・・

気づけばその日に25万円のソファーを買っていました。笑

これは、一体何が違ったんでしょう?

説得と納得の差

納得した人

結論を言ってしまえば、これが説得と納得の差です。

最初の店員さんは、私のニーズを無視して売りたいものを売ってくれました。

2人目の店員さんは、私のニーズを上手に、丁寧に聞き出してくれました。

問いかけにはどんな差があったでしょう?

思い返せば、1人目の店員さんは、YES・NOで答えられる質問をぶつけてくれました。

しかし2人目の店員さんは、YES・NOでは答えられない質問をしていました。

5W1Hをうまく使い、私のニーズを上手に聞き出していたのです。

人は説得に走る時、ついYES・NOで答えられる質問をぶつけまくり、

相手を追い詰めてしまいます。説得とは論理の世界ですから、

1つの答えに向かって一直線。相手がNOといえば、YESの方向にどんなトークを使って引っ張ろう、という発想になります。

結果、相手は1つの答えに無理やり連れていかれます。

しかし人が納得するときは、質問に答えながら、自分で自分のニーズを言語化している自分に気付かされます。

だから、発話量にも大きな差が現れますし、何より心から納得できているだけに、行動に移ります。

実際に私はソファーを購入してしまいました。

説得と納得の差は、質問と発問の違い、とも言えるかもしれませんね。

(場合によっては、尋問と発問の違い、とも言えます)

説得と納得を、仕事に置き換えると・・・?

営業の場面

これはまた別の記事にもしようと思っていますが、一番使うのは営業の場でしょう。

とにかく自社のサービスを売りたい、自社のサービスを使って欲しい、

場合によってはどうにかノルマを達成したいがために、相手のニーズを無視し、

ひたすら質問、質問、質問・・・

相手を疲れさせてしまう営業マンが、世の中に本当に多いように思います。

これは、営業とは言いませんね。これは「販売」です。

営業とは、自社のサービスを使ってお客さんの悩みを解決するのが本質です。

ですから、発問を意識するといいでしょう。

Why :なぜ自社のサービスに興味を持ってもらえたのか

What:今はどんなサービスを使って課題を解決しようとしているのか

When:課題が解決できないと感じたのはいつ頃なのか / いつ頃までに課題を解決したいのか

Where:課題解決のポイントはどこにあると考えたのか

Who:そう判断したのは誰なのか

How:どのように課題を解決しようとしているのか

自然と会話は弾み、その会話の中で双方がニーズを認識できます。

課題解決に自社のサービスが最適だと思ったら売ればいいし、そうでないと思ったら売らなければいい、という話です。

発問が怖い?

困った人

自信のない人ほど、相手が喋ることを畏れる人がいます。

よってついついマシンガントークになり、発問をする場面で質問の連続をしてしまいます。

でも、それではニーズは顕在化しません。相手を追い詰めてしまうだけです。

おすすめなのは、一度ご自身の営業トークを音声に録ってみることです。

説得をする人、納得をさせる人、わかりやすく会話量に差が出ます。

納得をさせる人は、相手より多く喋りません。

本当に上手な人は、自分が喋る量が2に対し、相手が喋る量が8と言われています。

もちろん、納得をさせるスキルは、営業の場面だけではありません。

社内の業務フローに疑問を持って、何か改善提案をする時も有効ですし、

後輩の育成・指導にも大変効果的です。

コミュニケーションスキルは実践に移すのは非常に難しいです。

なぜなら、これまでの人生二十数年をかけて培ったものです。

でも、軌道修正するだけの価値はあるスキルです。ぜひお試しください。

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